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  • 2014.04.30第2部 10,000m³ ステンレス角型配水池について

    3.構造設計の考え方

    配水池は、建物等の構造物と異なり、常時においても水平方向に左右対称な静水圧荷重が作用

    している。この水平外力に対応する為、従来から水平材を設置することが定番である。

    図2のトラス構造を有する配水池では、静水圧荷重Pとすれば、ブレース材の設置がない場合、

    水平材に発生する軸力PTはPと等しいが、ブレース材の設置がある場合、その負担状況が変わり

    PT<Pとなる。その負担割合は、様々な要素、特に水平材の長さに大きく左右され、定

    量関係がおおよそ式(1)で表せる。

    スクリーンショット(2013-11-15 17.46.44)

    図3は、式(1)をグラフ(AT=AB B=2m θ=45°)にしたものである。ここで、AT、ABは水平材と

    ブレース材の断面積である。図3から、水平材の長さが短い場合、水平材は静水圧の大半を負担

    するが、長くなれば負担割合が減少し、50mを越えると約2割しか負担していないこと

    が明らかになった。このことから水平材が長い場合、

    ブレース材を強化すれば、水平材の設置はなくても、構造上問題がないと考えられる。

    実際の配水池の設計では、縦置きトラスばりについて、まず静水圧荷重を用い下端部固定・

    上端部ピンのはりモデルとして算出した応力で安全性の確認を行い、

    更にその応力に、動水圧荷重を用い下部固定・上部フリーの片持ちばりモデル

    として計算した応力を加えて、その安全性の確認を行った。

    同条件下の配水池の変位及び部材の応力について、市販ソフトMSC.Nastran2002を用い、

    3次元シミュレーション解析を行い、その結果の一部を図4に示す。解析結果

    から、各部材の応力がその許容範囲にあり、構造計算手法の妥当性が確認された。

    スクリーンショット(2013-11-15 17.56.32)

    スクリーンショット(2013-11-15 17.59.04)

     

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