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  • 2014.03.26第3部 配水池の停滞水の効果的な解消法

    5.検討

    前述の結果から、迂回板法に比較して 図3 数値流体解析(a)と」水理模型実験の結果比較

    有孔壁法は停滞水の解消により効果的なことが明らかになった。その理由として、以下のように考

    えている。

    (1) 有孔壁法では池の各槽の流入断面積が小さい為、平均流入速度が速く流入運動エネルギー

    が大幅に増幅され、池内の貯水はより速い流速が得られる。

    例えば、実寸配水池解析例では、有効壁法の流人断面積(連通管口径)と迂回板法(槽1以外の槽)

    の流入断面積(開口部面積〕の比が約1/500なので、両者の流入運動エネルギー比(全断面の流速一定

    と仮定する)が250000/1となる。

    (2) 有孔壁法では連通管の流出方向が制御できるので、短絡流のような流れ分布の形成が回避

    でき、初期水はわりに一様に置換される。

    6.まとめ

    有孔壁法は、停滞水の解消に有効的なので、以下の利用法として大いに期待できる。

    (1) 3枚の迂回板と1枚の有孔壁の池内流速分布の解析結果は、それぞれ図2(a)と図4(b)に示す。前者

    に比較して、後者は平均流速約2.8倍となり、最小流速10.5倍となっている。有孔

    壁法は迂回板法に比較して、少ない設置数でも、より高い効果が得られる為、材工費に コストダウンが図れる。

    (2) 配水池は維持管理上の理由で、池の中央に仕切板を設置する2槽式を採用することが多い。

    この場合、仕切られた2槽に、それぞれに流入口・流出口を設ける並列運転を行うのが一般であるが、

    仕切板を有孔壁と見なし、1槽から流入、他の槽から流出する直列運転を行うのも可能である。図4

    に並列運転(a)と直列運転(b)の場合の池内の流速分布の解析結果を示す。直列運転は、並列運転に

    比較して、平均速度約2.5倍、最小流速約7.0倍と速くなって、運転方法変更だけで池内の流況を大

    幅に改善できるメリートがある。

    スクリーンショット(2013-11-12 19.07.03)

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